胆石症(胆嚢炎)、急性虫垂炎、鼠径ヘルニア、腹壁瘢痕ヘルニアなどの良性疾患から、胃がん、大腸がん、肝臓がん、胆管がん、膵臓がんなどの悪性疾患まで消化器疾患全般を対象疾患としています。
また、腸閉塞、消化管穿孔などの救急疾患に対する外科治療もおこなっています。
私たちは患者さん、そしてそのご家族と一緒に病気を治療していきたいと考えています。
胆道に結石ができる病態を総称して胆石症と呼びます。
症状として、「胆道痛」といわれる特徴的な右の肋骨の下の部分やみぞおちの痛み、右肩に放散する痛みがみられます。
胆のう結石では、胆石により胆のうから胆管への胆汁の流れがせき止められ、胆汁の成分が胆のうの粘膜を傷つけ、さらに細菌の感染が加わることで炎症が進み、急性胆のう炎になります。
胆管結石の場合は、胆管の中で胆石によりせき止められた胆汁に細菌が感染し炎症を起こします(急性胆管炎)。この感染した胆汁が血液中に逆流し、敗血症というきわめて重い病気を引き起こします 。
手術は腹腔鏡下または開腹下に胆嚢摘出術を行います 。
鼠径(そけい)ヘルニアとは、鼠径部に生じるヘルニアの総称で、一般的に脱腸 と呼ばれている病気です。
治療は、前方切開法と腹腔鏡による手術があります。腹腔鏡法は近年、全国で急速に普及してきた新しい術式で、体に優しい術式と言えます。おへそと他に12か所 1cm 程度の小さなキズで手術を行います。おなかの中からみると、穴が開いているところが直接見えますので、反対側の鼠径ヘルニアの有無も確認することができます。TAPP 法はおなかの中から鼠径ヘルニアの穴を確認し、その周りの腹膜を切開・剥離し、鼠径ヘルニアの穴をメッシュで閉鎖し、腹膜を閉鎖します。
腸閉塞の治療は胃管チューブやイレウスチューブ挿入による減圧療法などの内科的治療が基本となりますが、内科的治療により改善しない場合には外科的治療が選択されます。腸閉塞の原因は過去に受けた手術が原因となるものが多く、それ以外には腫瘍による浸潤によって起こる場合があります。前者の場合には癒着剥離術が基本となります。後者の場合には浸潤している部分を迂 回させるバイパス手術が行われます。手術は、腹腔鏡下または、開腹下癒着剥離術、バイパス術を行います。
早期の段階では自覚症状はほとんど無く、進行するにつれて症状が出ることが多くなります。症状は、血便、下血、便が細い、腹部膨満、腹痛、嘔吐、貧血、体重減少などがあります。
大腸がんの治療では、臨床分類に応じて治療が決まりますが、患者さんの全身状態、年齢、合併する他の病気などを考慮して、最終的に個別の患者さんに適した治療が決定します。
手術は腹腔鏡下または開腹下に手術を行います。
結腸がん:結腸切除術(結腸半側切除術、結腸部分切除術 、S状結腸切除術)
がんの位置より約 10cm 離して腸管を切除するとともに、腫瘍を栄養している血管に沿って認めるリンパ節も同時に切除します。
リンパ節を切除する範囲はがんの進行度により変わります。
直腸がん:直腸切除術、直腸切断術
腫瘍より約 2~3cm 離して直腸を離断し吻合を行います。器械吻合が行われることがほとんどです。より肛門に近い直腸がんの場合は、人工肛門(ストーマの造設が必要)になることがあります。
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